古賀市筵内で洋良さんの祖父の代から続く花農家。
昨年はクラウドファンディングで見事目標額達成。生花だけでなく、ドライフラワー作りにもチャレンジ中。
「花づくりは大変なことも多いですが、綺麗な花に囲まれて癒されますよ。」
自身が育てた色とりどりの花を前に、安武祐子さんは生き生きと話をしてくれた。 カラー、パンパスグラス、ラナンキュラス、スターチス…。育てる花の品種はゆうに10種類を超える。
水やりの加減はその花にとって適切か?病気はしていないか?害虫はいないか?咲き加減はどうか?花の特徴や成長の過程と向き合いながら細かなケアを続け、ここぞのタイミングで出荷する。
きっと私なら途方にくれてしまうだろう。それくらい繊細な作業の連続だ。花が持つ人を元気づける不思議な力が、きっと祐子さんの原動力になっているに違いない。
「うちは全ての花がおすすめです。コスモス広場に出荷している花は摘みたてで長持ちしますし、ぜひ一度購入していただいて試してほしいです。」と語る姿からは、花に真摯に向き合い続けているからこその自信が伺えた。
コガゴロVOICE第2弾は、古賀市筵内で花園を営む安武祐子さんへのインタビュー!!たわわに実った読みゴロインタビューをどうぞ!!
(祐子さん)カラー、パンパスグラス、ダリヤ、スターチス、ラナンキュラスなどご覧の通りかなり多くの品種を育てています。
祐子さんが育てる花の数々
(祐子さん)まずは私の好きな花、おすすめの花という基準で選んでいます。だからうちの花は全てがおすすめの花なんです。
そこから「育てやすいかな?」「古賀の風土にあうかな?」「皆さんに買っていただけるかな?」「どの色が良いかな」と、いろんな要素をふまえて最終的に決めていきます。
花は同じ品種でもかなり細かく色の違いがあったりするんですよ。例えばスターチスだと10種類以上も色分けされています。花のカタログで写真を見て決めるんですが、すごく悩みますね。
(洋良さん)黄色にも薄い黄色や濃い黄色があるんです。
同じスターチスでもいろんな色がある
(祐子さん)最近、スターチスのオレンジ色に初挑戦しました。繊細で育てるのが大変でした。
オレンジ色のスターチスと祐子さん
(祐子さん)品種にもよりますが、苗から育てて3ヶ月程度かかるものが多いです。花によって水が大好きな花、そうでもない花があります。なので、その花にあった量の水をあげるのが育てる時のポイントですね。あとは害虫や病気の対策も大切です。
(祐子さん)でも綺麗な花にいつも癒されているから楽しいですよ。
(洋良さん)そうですね。いろいろと大変なこともありますが、まず第一に花に癒されるという部分が大きいですね。
(洋良さん)まず私の実家が以前から花づくりをしていたというのが大きいですね。私も自然と花関連の職場に就職して、その後に独立して花づくりを始めたかたちです。現在もとなりでは私の両親が花づくりをしています。
祐子さんの夫 洋良さん
(祐子さん)結婚すると同時に親の花づくりの手伝いをしはじめたのですが、その後、主人が独立するタイミングで親と経営を別にすることになったんです。それぞれで育てる品種を違うものにしたり、品種が同じでも色を別なものにしてみたり。となりの様子を見ながら競合しないようにうまくやっています。
(洋良さん)祖父の代から花農家となり私で3代目です。以前、筵内は湿地で、その頃は米づくりに適した環境ではなかったそうです。でも花のカラーを育てやすい環境だったとかで、そこから花づくりが始まったと聞いています。
カラーは今も安武花園の主力の品種
(祐子さん)独立してからはずっと出荷しているので付き合いは長いですね。
(祐子さん)市場を介した流通の場合は花屋さんに並ぶまでにどうしても少し時間がかかりますが、コスモス広場の花は花農家が収穫したての花を持ち込むので長持ちするんだと思います。ぜひ一度コスモス広場で花を買っていただき、どれくらいもつか試してみてほしいです。
(祐子さん)トルコキキョウやスターチスは特に長持ちする品種ですよ。
(祐子さん)夏場の時期は咲く花が少なくて、コスモス広場も花が少なくなります。お盆やお彼岸の時期に向けて花を育てても、早い時期に咲いてしまったり、そうかと思えば今度は遅くに咲いたり。夏場は特に花き部会一丸となって花をつくるのですが、なかなか難しいですね。
コスモス広場で花・枝物・観葉植物・多肉植物などを販売する生産者の組合
コスモス館がリニューアルされるまでのこの数年は大切な期間なので、花き部会としても頑張っていかないといけないですね。
※コスモス広場があるコスモス館は数年後にリニューアルを予定
コロナウイルスのあおりでお店がお休みになったりイベントごとが中止になったりと花の需要が減ってしまったことがまず背景にあります。
そうなんです。市民の皆さんが「みんなで花を買おう」と働きかけてくださったり、コスモス広場という直売所を販路として持っていたおかげでなんとか持ちこたえた部分もありますが、花市場で値がつきづらい状況でした。
そんな時に古賀市が進めるガバメントクラウドファンディング事業のお話をいただきました。そこで、これまでなら破棄の対象になっていた花から、ドライフラワーをつくるための乾燥機購入を目指して、チャレンジすることにしたんです。
ダリア
おかげさまで、無事に目標金額を達成することができましたが、開始当初はなかなか寄付金が集まらず焦りました。そこで市役所の方にもご協力いただき、チラシを知人に配るなどして知ってもらい、その結果なんとか達成できて一安心という感じです。
これまでも自然乾燥でのドライフラワーづくりをしてきたのですが、これからは乾燥機のおかげで素早く生産することが可能になります。だからインターネット販売には興味があります。
ドライフラワー
大好きな花に囲まれて生き生きと話されるお二人。おかげで終始和やかにインタビューを進めることができました。大変なことも多いと思いますが、やっぱり「好き」に囲まれて仕事をするって楽しいんだろうなと思わされます。
本格的なドライフラワーづくりはこれからだそうですが、近々、安武花園のドライフラワーがコスモス広場やコガゴロストアで買えるようになるかもしれませんね。季節を彩る色とりどりの生花はもちろんですが、ドライフラワーの展開もぜひお楽しみに!
Copyright © kogagorostore